ワークショップ「アニメーション作品の出演者・住人になろう!」
2020年8月29日[土]、8月30日[日]
これまでの柿の木プロジェクトを通して国内外に植樹された柿の木を想像してから、アニメーション作品の出演者として、歩く、座るなどの簡単な動きを撮影します。世界中のプロジェクト参加者や柿の木との出会いを、アニメーションを通して体験することで、時間や場所の異なる出来事や人々について想像をめぐらせ、共生のあり方をともに考えます。
※ワークショップ中に撮影した写真・動画は、企画展「宮島達男 クロニクル 1995−2020」(2020年9月19日~12月13日)において、展示室に作品の一部として展示されます。
日時
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2020年8月29日[土]、8月30日[日] |
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会場
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5階ワークショップルーム |
参加費
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無料 |
対象
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子どもから大人まで(親子などグループ参加可能) |
定員
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24人(組)事前申込制 |
申込方法
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下記フォームよりお申し込みください。 |
時の蘇生・柿の木プロジェクト
「時の蘇生・柿の木プロジェクト」は、現代美術作家・宮島達男が作品制作のリサーチのために長崎に訪れ、樹木医の海老沼正幸との出会いをきっかけに、1996年から開始されたプロジェクトです。「被爆柿の木二世」の苗木を世界中に植樹し、育てることを通して、子ども達と一緒に「平和」、「命の大切さ」、「人間の生き方」について考える機会となることを目指しています。これまで世界26ヶ国、312ヶ所以上に植樹が行われ、国内では幼稚園や小・中学校、公園、美術館など、さまざまな場所で実施されてきました。
https://kakitreeproject.com。
千葉市美術館ではこの度、千葉市美術館拡張リニューアルオープン・開館25周年記念の企画展として開催する「宮島達男 クロニクル 1995−2020」にあわせて、「時の蘇生・柿の木プロジェクト」を実施し、2021年初春の千葉市美術館での苗木の植樹に向けて、様々な取組みを行っていきます。本プロジェクトでは、写真を切りぬき、つなぎ、重ね合わせることで、人びとの記憶や記録を素材としてアニメーションを制作してきた映像作家の林勇気を招き、ワークショップや写真募集を通して、「平和」や「命の大切さ」について、参加者とともに考えていきます。
「時の蘇生・柿の木プロジェクト」は毎年のワークショップの実施など、10年間にわたり継続していくことを計画しています。美術館に植樹された木を皆で育て見守りながら、多くの参加者と平和への思いを共有し育んでいけることを願っています。
*新型コロナウイルス感染拡大防止対策強化のため、2021年初春に予定していた植樹式を2021年夏に延期させていただきます。
林 勇気《循環の木》
現在、わたしたちは様々な事象により分断が可視化される世界を生きています。インターネットにも国境が明確に存在しています。それでも人は様々な物事とのつながりをもとめます。いずれも人の根源的な欲求のようにも見え、インターネットやSNSを通じてその事が鮮やかに浮かび上がってきます。
現代美術作家の宮島達男さんが1996年から開始し現在に続く「時の蘇生・柿の木プロジェクト」は、「被爆柿の木二世」の苗木を世界中に植樹し、育てることを通して、子ども達と一緒に「平和」、「命の大切さ」、「人間の生き方」について考える機会となることを目指しています。このたび、千葉市美術館での植樹に向けて、人々の記録のかけらをつなぎ合わせて世界をつくり、循環させることで未来について考える試みをおこないます。
これまでのプロジェクトで植樹され、様々な国や時間軸に存在している柿の木を見るために、映像の中の住人たちが集まります。木は環境に左右されながら過去、現在、未来を生きる生命の象徴のようにも見えます。時間と場所を超えて集まった住人たちはその木を見て何をおもうのでしょうか。さらに私たちは画面を通してその住人たちの姿に何を見るのでしょうか。
《循環の木》はいくつかの写真と映像を組み合わせて制作します。
- これまで行われた世界中の「柿の木プロジェクト」とそれに関係する写真
- 千葉市美術館でのワークショップで撮影した世界の住人(アニメーション・映像の出演者)たち
- 募集をして収集した写真
多くの方々とともに未来について考え、それぞれの過ごしてきた時間の大切さに思いを馳せる機会になることを願っています。皆さまのご参加をお待ちしています。
林勇気(映像作家)
映像作家。1976年京都市生まれ。1997年より映像制作を始める。膨大な量の写真をコンピューターに取り込み、切り抜き重ね合わせることでアニメーションを制作。自ら撮影した写真のほか、人々から提供された写真やインタビューも素材とした制作スタイルにより、デジタルなメディアやインターネットを介して行われる現代的なコミュニケーションや記憶のあり方を問い直す。近年は他ジャンルとのコラボレーションや、子どもたちとのワークショップを通しての作品制作・展示も多数試み、映像が内包する社会性について模索している。