企画展
所蔵作品展

わが心の千葉

2010年8月21日[土] – 9月26日[日]

会期

2010年8月21日[土] – 9月26日[日]

※この展覧会は終了しました

休室日

9月6日[月]

観覧料

一般200円(160円) 大学生、高校生150円(120円) 小・中学生は無料

※( )内は団体30 名以上の料金

※ 千葉市内在住60 歳以上、千葉県在住の65歳以上の方、小・中学生、および障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料

※ 同時開催「田中一村 新たなる全貌」入場者は無料

主催
千葉市美術館

今回、無縁寺心澄(むえんじ しんちょう 本名・藤井茂樹 1905 – 45)の作品を中心に、「わが心の千葉」を開催します。

無縁寺心澄は昭和戦前期に千葉市を中心として活動した画家です。1926(大正15/昭和元)年に川端画学校を卒業し、主に水彩やテンペラ画を制作していました。28年、第9回帝国美術院展覧会第2部(洋画)に初入選し、30年には日本水彩画会会員となりました。画学校卒業後三年ばかりの間は東京の図案会社に勤務していましたが、退職後は制作に取り組む他、36年に千葉県美術協会の設立に参加、運営に尽力しました。
市内浜野町にお住まいだった無縁寺心澄のいとこにあたる故・白井三郎氏は、おじから託された無縁寺の作品を多数愛蔵しておられました。生前の氏は中学校の美術教師を勤めながら無縁寺の遺作展を開くなど画家の顕彰に努め、美術館開館前の千葉市に1,000点近い作品を一括御寄贈下さりました。その大部分が千葉市内を中心とする風景画であり、その画風は対象を大づかみにつかまえ、速い筆の運びで一気に仕上げている作品に端的に現れています。

無縁寺の作品は、ありし日の千葉をしのぶ資料でもあります。昨年当館は千葉立郷土博物館を会場として同館と共同で「無縁寺心澄の描いた千葉 ~絵と写真で見る戦前の千葉~」を開催しました。その折、当時の写真や地図を併せて展示することで、無縁寺が描いた千葉を立体的に紹介し、多くの来場者の皆様から御高評をいただきました。

無縁寺が千葉を描いていたちょうどその頃、田中一村が千葉に住んでいました。今回は市内外から来館して下さる皆様に、無縁寺の作品によって一村が住んでいた頃の千葉とはどのような土地であったかをご紹介すると共に、終生千葉で制作を続けた画家の存在を広く知っていただきたく、今回の所蔵作品展を企画しました。

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