












作家名 |
喜多川 歌麿
きたがわ うたまろ(うたまる)
KITAGAWA Utamaro(Utamaru)
[1751-1806]
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作品名 |
『潮干のつと』
しおひのつと
Gifts of the Ebb Tide
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技法/材質 |
彩色摺絵入狂歌本 折帖1帖
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寸法 |
27.0×19.0cm
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制作年 |
寛政元年(1789)
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受入年度/種別 |
平成07年度/購入 ラヴィッツコレクション
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分類 |
版本/画本・絵入版本
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所蔵品番号 |
2955055
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「天明狂歌」といわれる狂歌の盛んな時代に、喜多川歌麿と版元蔦屋重三郎が組み、美麗な彩色摺の絵入狂歌本を7種出版している。貝をテーマに、三十六人の狂歌師が歌を寄せた狂歌絵本で、『画本虫撰』にはじまる歌麿の代表的彩色摺絵入狂歌本の一つである。
自然観察に基づく写実的描写と克明な彫摺の冴える作品で、貝の摺には雲母や空摺も多用されて、質感が十分に表現されている。また潮干狩りの図でも、波線に精緻な空摺を用いて表現するなど、木版技術の粋を尽くしている様子が見て取れる。貝図に波模様が入っているタイプも流布しているが、本作より後の摺りであるようだ。また金の切箔や砂子の用いられた特製本が知られており(プルヴェラー本・国立国会図書館本など)、最も早い時期の摺であると考えられている。 (『千葉市美術館 所蔵作品100選』 2015年)
自然観察に基づく写実的描写と克明な彫摺の冴える作品で、貝の摺には雲母や空摺も多用されて、質感が十分に表現されている。また潮干狩りの図でも、波線に精緻な空摺を用いて表現するなど、木版技術の粋を尽くしている様子が見て取れる。貝図に波模様が入っているタイプも流布しているが、本作より後の摺りであるようだ。また金の切箔や砂子の用いられた特製本が知られており(プルヴェラー本・国立国会図書館本など)、最も早い時期の摺であると考えられている。 (『千葉市美術館 所蔵作品100選』 2015年)