所蔵作品
作家名
伊藤 若冲
いとう じゃくちゅう
ITO Jakuchu
[1716-1800]
作品名
鸚鵡図
おうむず
Parrot
技法/材質
絹本着色 1幅
寸法
107.6×49.1cm
制作年
宝暦(1751~64)後期~明和(1764~72)期頃
受入年度/種別
平成07年度/購入
分類
近世までの絵画
所蔵品番号
2951001
 伊藤若沖は京都錦小路の青物問屋に生まれた。初め狩野派につき、中国の古画、新画に学び、実物の写生を行い、独特の個性あふれる画風を確立した。
 単独で止まり木に止まる白い鸚鵡を描いた本作品の類品が和歌山・草堂禅寺、ボストン美術館などにもある。特にポストン美術館本、及び個人蔵本とは一連のものであった可能性が指摘されている。止まり木に鸚鵡が止まる形式は架鷹図と近い。鸚鵡は黒目の部分に漆を用いて目の輝きを表す。板倉聖哲氏が「動植綵絵」の《老松鸚鵡図》について指摘したのと同様に中国北宋時代の徽宗《桃鳩図》にも見られる手法で、若沖の中国絵画研究を示す。白い胡粉を羽として透け残した地を体とし、赤みを差す手法は白い鳥を描く際に用いられたもので、本作品では短い弧線を組み合わせた腹部の表現に特色がある。この手法は中国宋代の花鳥画に由来するが、当時日本で流行していた中国人画家沈南蘋の画風とも共通する。 (『千葉市美術館 所蔵作品100選』 2015年)
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