作家名 |
喜多川 歌麿
きたがわ うたまろ(うたまる)
KITAGAWA Utamaro(Utamaru)
[1751-1806]
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作品名 |
納涼美人図
のうりょうびじんず
A Beauty Enjoying the Cool
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技法/材質 |
絹本着色 1幅
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寸法 |
39.5×65.6cm
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制作年 |
寛政6~7年(1794~95)頃
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受入年度/種別 |
平成04年度/購入
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分類 |
近世までの絵画
肉筆浮世絵
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所蔵品番号 |
2921004
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新潟の旧家に伝えられた歌麿の肉筆画で、江戸時代、この家の七代目の主人が江戸へ旅した際に、頼んで描かせたという伝来を持つことでも貴重である。共に知られている《立姿美人図》(個人蔵 東京国立博物館委託)も、同家に伝えられた作品として知られている。
本図では、 唐風の水盆をそばに置き、襟を開き、足を崩したしどけない姿で涼む美人が描かれている。撫子の描かれる団扇で体に涼を入れる女は、あでやかでしっとりとした風情で魅力的である。薄衣からは、白い肌や赤い襦袢が透けて見え、なまめかしさを増しているが、寛政中期の完成された歌麿美人の様式は画品を貶めるものではない。保存状態は完全に近く、丁寧に引かれた線や色彩の筆運びひとつひとつが生々しく観察できる。寛政中期といえば、版画においても充実した作画活動が行われていた時期であり、最盛期の歌麿らしい稀少な肉筆の名品である。(『千葉市美術館 所蔵作品100選』 2015年)
本図では、 唐風の水盆をそばに置き、襟を開き、足を崩したしどけない姿で涼む美人が描かれている。撫子の描かれる団扇で体に涼を入れる女は、あでやかでしっとりとした風情で魅力的である。薄衣からは、白い肌や赤い襦袢が透けて見え、なまめかしさを増しているが、寛政中期の完成された歌麿美人の様式は画品を貶めるものではない。保存状態は完全に近く、丁寧に引かれた線や色彩の筆運びひとつひとつが生々しく観察できる。寛政中期といえば、版画においても充実した作画活動が行われていた時期であり、最盛期の歌麿らしい稀少な肉筆の名品である。(『千葉市美術館 所蔵作品100選』 2015年)