作家名 |
歌川 芳艶
うたがわ よしつや
UTAGAWA Yoshitsuya
[1822-1866]
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作品名 |
八嶋壇浦海底之図
やしまだんのうらかいていのず
The Defeated Generals of the Taira Clan at the Bottom of the Sea near Danno- Ura
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技法/材質 |
大判錦絵 3枚続
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寸法 |
各37.2×25.5cm
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制作年 |
安政5年(1858)
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受入年度/種別 |
平成03年度/購入
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分類 |
浮世絵版画/近世版画
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所蔵品番号 |
2913037
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壇の浦で大碇を担いで入水した平知盛(「新中納言知盛」)が怨霊となり、海底で源氏への復讐を期して構える姿。右側には「安徳天皇」や「二位ノ尼(清盛の妻)」も描かれている。歌川国芳による同主題の「大物之浦海底之図」(大判3枚続)を踏まえた作であり、従う龍は、やはり国芳画の「真勇競 平知盛」(長大判)から想を得たものであろう。魚の描写にも国芳の影響を感じさせる。しかしながら、地底から妖気が漂い、知盛の顔半分を変容させるさまや、海流が背後のみならず、前面にも、まるで暴風のように流れる様子は芳艶の工夫であろう。国芳の武者絵を継承した芳艶の力量をうかがうことのできる好品である。