2024年10月19日(土)に、常設展関連プログラム「大人のための対話型鑑賞」を、
14時からと16時半からの2回に分けて開催いたしました。
今年の5月にも実施し、参加者の方々から大変好評をいただいたプログラムでしたので、芸術の秋である10月にも再度開催。
今回も大変和やかな対話の場となりました。当日の様子を簡単にご報告いたします。
対話型鑑賞の会場となるのは、千葉市美術館の所蔵品をいつでもご覧いただくことができる常設展示室です。
この日も学芸員イチオシの作品たちが並んでおり、その中から2点ほどを特に取り上げて対話は進んでいきました。
各グループには対話の促進役である美術館のボランティアスタッフが1名入り、
「作品の中で何か気になるところはありますか?」「感じたこと、気づいたことなどなんでも話していきましょう」など、
対話に向けて言葉が出やすくなるような声かけをしていきました。
対話の流れとしては、まず最初は全員でじっくりと作品をみていきます。
このみる時間が実は、その後の対話にとても大切。
それぞれの目の付け所が違うことが、この後の対話で明らかになるからです。
小さな作品の場合は皆で順番に位置も入れ替わりながら、覗き込むようにしてみたり。
近くからだけでなく、あえて少し離れてみる、角度を変えてみるなど、みかたの工夫もボランティアから提案します。
しっかりみたら、いよいよ対話の時間です。
最初はボランティアからの問いかけに答えるというやりとりが続き、少しづつ対話が重なっていきます。
お互いの発見や感想を共有していくうちに徐々に緊張もほぐれてきて、
「なるほど〜!」「そんな感じ方もあるんですね」「そこには気付いてませんでした」など、参加者同士での交流も徐々に増えていきます。
後半になるにつれ、ボランティアは聞き役に。
参加者と一緒に、対話の中で広がり深まっていく作品の世界を楽しんでいきました。
展示室での対話は45分間程度です。
短い時間ではありましたが、グループでの対話を通して、
プログラムが終わる頃にはまるで昔からの友人のようにリラックスした雰囲気でお話をされている方も多く、
作品鑑賞と共に一期一会の出会いも楽しんでいただけた様子でした。
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
今後も大人のための対話型鑑賞プログラムは定期的に開催していきたいと思っておりますので、
興味を持ってくださった方はぜひお気軽にご参加ください。
(報告者:田口)
◾️参加者の声(アンケートより抜粋)
・1時間あっという間でした。他の方の意見で新しい見方がひらかれるのが面白かったです。
・あまり興味のなかった作品も深掘りできて、新しい発見、作品の見方が学べました。
・一人だと気づかない風景や場面について考えることができた。
・初めての体験は頭の動きが刺激されます。