千葉市美術館
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北尾 政美 きたお まさよし
『来禽図彙』 らいきんずい

彩色摺絵本折帖1帖 / 25.0×18.6cm/寛政2〜3年(1790〜91)頃刊








近世絵本の中で、その秀麗さにおいておそらく最高に位するもので、驚異的な彫摺技術と政美の画技が渾然一体となって、精緻にして濃密な印象の作品である。大変な稀覯本でもある。12図の内容は、南京人図が2図、寿帯鳥と松、画眉鳥と桜、黄?と牡丹、鶺鴒とかきつばた・みずなわ、白?とゆきのした、竹鶏と昼顔・露草・蛇苺、白頭翁と枇杷、十姉妹と楓、鷂禽と椿、鷓鴣である。

序文に本書の成立の次第が述べられている。それによると、幕臣関盈文が長崎に在る時、画家の渡辺秀詮に命じて描かせた図5巻を、江戸に持ち帰った。それを書肆の群玉堂松本善兵衛が見て上梓を懇請、その一部を版にしたものだという。上梓に際して再写したのが北尾政美、柳湖が彫りを担当した。

刊年について、刊記には「寛政元己酉年春三月」の年記があるが、これは刊行年月ではなく、関盈文が5巻を持ち帰った年を表しているらしい。というのは漢文序が、寛政2年9月になっているからである。したがって初版は、寛政2年9月以降、同3年春頃までに刊行されたものと考えたい。寛政5年季秋に『図彙』の解説をした『海舶来禽図彙説』(1冊)が刊行され、両者はその後一緒に販売されたようである。

千葉市美術館本より早く刊行されたと思われる異本も残るが、それは試し摺本ともいうべきものであり、本書が通常の初版初印本と考えてよいが、表紙と扉を含む最初の一丁は失われている。




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