千葉市美術館
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葛飾北斎
千絵の海 総州銚子
横中判錦絵 / 17.8×25.0cm / 天保4(1833)年頃





「千絵の海」は、各地の漁をテーマとし、変幻する水と人間の織り成す景趣を描いた10枚のシリーズである。粗削りな彫刻と、それを意識して作成したかと思われる北斎の下絵が相乗して、格調ある詩情をたたえている。10枚中、下総ゆかりの作品が、本図と「総州利根川」と「下総登戸」の3図もある。

本図は、太平洋に鋭く突き出す銚子の荒波と、その中で漁をする二艘の漁船。岩肌を噛むように引く波と、飛沫をあげて打ち寄せる波が激しく交差するこの作品は、北斎の代表作のひとつである。「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が《大波》の呼称で親しまれているのに対し、《荒波》と呼びたい気分がある。

「千絵の海」は稀品と言われるが、何枚くらい現存するのか紹介されたり市場に出たものを数えてみると、各図10点以下であるように思われる。「総州銚子」は、当館所蔵のほかに、シカゴ美術館、パリ国立図書館、ギメ美術館、太田記念美術館、個人蔵の計6点しか確認されていない。こうした遺存数は、北斎の同時期の「冨嶽三十六景」シリーズなどが各図50点以上、あるいは100点以上現存すると思われるのと比べても、格段に少ないのである。



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